フリーランスエージェントを利用してクライアント企業と面談を行う際に、クライアント企業からどんな質問をされるのか、またこちらからどんな質問をすればよいのかについて詳しく解説していきます。
目次
1.クライアント企業からの質問
クライアント企業が面談を行う目的は、主に「スキルがマッチしているか」「チームでうまくやっていけるか」の2点を確認するためです。
そのため、就職や転職のように、志望動機などを聞かれることはほぼありません。
質問の内容は過去の経歴やスキルに関する質問が中心で、その質問に対する受け答えでその人物の人柄やコミュニケーション力を確認しています。
面談の準備としては、下記2点を中心に行っておきましょう。
- クライアント企業の事業内容を理解しておく
- 事前にホームページを確認し、どのような事業を行っている会社なのかを理解しておきましょう。案件の説明を聞いた時に話しが入りやすくなります。
- 職務経歴の振り返りを行っておく
- プロジェクトの概要や担当した役割、開発環境、使用した技術などについて、質問された際にスムーズに答えられるよう整理しておきましょう。
クライアント企業からよく聞かれる質問は下記の通りです。
①:言語のレベルはどのくらいか?
案件で使用する言語のレベルがどのくらいであるかを確認するための質問です。
職務経歴書の経験年数だけでは読み取れない部分もあるので、実際のスキルがどの程度なのかをしっかりと伝えましょう。
例えば、ソースコードを読めるだけなのか、簡単な修正ならできるのか、自分でゼロから作ることができるのか等、その言語にどれくらい精通しているのかが分かるように答えましょう。
②:フレームワーク・DBの経験はあるか?
案件で使用するDBやフレームワークの使用経験があるかについての質問です。
案件によっては経験の有無だけでなく、さらに掘り下げた質問がくる場合もあります。
例えば、DB関連の案件であれば下記のような質問を想定しておきましょう。
- 使用したDBの種類とバージョン
- 運用、管理の経験はあるか
- 構築はできるか
- 設定の変更はできるか
- チューニングやパフォーマンスの調査・改善はできるか(できる場合、過去にどのようなことを行ったか。)
- テーブル、スキーマ、ユーザーの追加、変更、削除はできるか
- データの追加・更新・削除はできるか
- SQLのスキルはどのくらいか
案件の内容に関連する経験については、なるべく細かいところまで答えれるように準備しておきましょう。
③:ツール(コミュニケーション、タスク管理)の経験はあるか?
チーム内でのコミュニケーションや作業管理を円滑に行うために、コミュニケーションツールやタスク管理系のツールを導入している企業が増えてきています。
現場に入った後、スムーズに対応できるかどうかの確認のため、どういったツールを使用したことがあるのかを質問されます。
この質問に関しては使用経験を聞かれるだけで、詳細を確認されることはほぼありません。
ちなみに、特によく使用されているツールは下記の通りです。
<コミュニケーションツール>
- slack
- Chatwork
- Microsoft Teams
<作業管理ツール>
- Backlog
- Redmine
- Trello
④:ソースコードの管理は何を使用していたか?
ソースコードの管理が問題なく行えるかの確認です。
最近は、GitHubやGitLabを導入しているプロジェクトが多いですが、SVNや他の方法で管理しているプロジェクトもあります。
基本的には一般的な操作(git系であればクローン、プッシュ、コミット、マージ、プルリクエスト等)ができれば問題ないです。
⑤:業務に関する知識はあるか?
要件定義等、上流フェーズから参画する場合、業務知識の有無はかなり重視されます。
コーディングからの参画であればそこまで作業に影響がないため、経験があれば尚良しくらいで特に重視されることはありません。
⑥:開発を行う際に心掛けていることは?
仕事をする際にどういったことを重視しているかを確認するための質問です。
品質を重視する人もいれば、スピードやチームワークを一番に考える人もいるかもしれません。
その人の仕事に対する姿勢や考え方が、チームやポジションにマッチするかを見ています。
⑦:おおまかな仕様からの開発はできるか?
全ての案件でいつも完璧な仕様書や設計書が用意されているとは限りません。
急ぎの案件など、急を要する場合は簡単なメモや口頭での指示から作業を進めなければいけないようなこともあります。
そういった状況に柔軟に対応できるかを確認するための質問です。
⑧:チーム開発の経験はあるか?
ほとんどの案件がチームで作業を行います。
フリーランスの中には1人で仕事をしている人も多いため、チームでコミュニケーションを取りながら開発を行うことができるのかを確認するための質問です。
⑨:コミュニケーションに問題はないか?
⑧とも関連していますが、案件の多くはチーム作業のため、メンバーとコミュニケーションを取りながら仕事を進められる人を求めています。
チームの中には個性の強い人がいる場合もあるので、そういった人とも問題なく仕事ができるのかを確認しています。
2.クライアント企業への質問
案件について不明点があれば、詳細を確認します。
詳細を確認する目的は、ミスマッチをなくすためです。
実際に現場に入った状況をイメージしながら、具体的な内容について確認しておきましょう。
例えば、下記のような点について確認を行います。
①:チームの人数や体制は?
チームが何人ぐらいの人数でどういった体制なのかを確認することで、なんとなくでもチームの雰囲気をつかめます。
3~4人の小規模なチームで小さな案件をまわすのと、数十人の大きなチームで大規模な案件を分担するのとでは、現場の雰囲気やコミュニケーションの取り方も全然違ってきます。
希望がある場合は、自分が入るチームがどういった体制なのか確認しておきましょう。
②:仕事の進め方は?
開発の場合、ウォーターフォールかアジャイルが多いかと思いますが、具体的な内容について確認しておくと現場のイメージがわきやすいです。
例えば、ウォーターフォールであれば、どの工程をどういったスケジュールで進めていくのか、アジャイルであればどんな案件をどれくらいのサイクルでまわしていくのか等、具体的な内容を知ることで現場に入ってからの仕事の進め方がイメージしやすくなります。
③:自身の担当と役割の詳細は?
案件紹介の概要や、最初の説明である程度把握はできているかと思いますが、さらに具体的な内容について確認しておきましょう。
例えば、作業内容や作業範囲、指示ルート等、実際に現場に入った様子をイメージしながら確認してみましょう。
特に仕事内容についてはミスマッチが起こりやすいので、現場に入ってから自分がどういった仕事をするのかをイメージできるよう確認しておきましょう。
3.まとめ
フリーランスがクライアント企業との面談でよく聞かれる質問と、こちらからする質問についてのまとめです。
クライアント企業からの質問
クライアント企業が質問する主な目的は、「スキルがマッチしているか」「チームでうまくやっていけるか」の2点を確認するためです。
よく聞かれる質問は下記の通りです。
- ①:言語のレベルはどのくらいか?
- ②:フレームワーク・DBの経験はあるか?
- ③:ツール(コミュニケーション、タスク管理)の経験はあるか?
- ④:ソースコードの管理は何を使用していたか?
- ⑤:業務に関する知識はあるか?
- ⑥:開発を行う際に心掛けていることは?
- ⑦:おおまかな仕様からの開発はできるか?
- ⑧:チーム開発の経験はあるか?
- ⑨:コミュニケーションに問題はないか?
クライアント企業への質問
お互いのミスマッチをなくすためにも、不明点はしっかりと確認しておきましょう。
例えば下記のような点について確認しましょう。
- ①:チームの人数や体制は?
- ②:仕事の進め方は?
- ③:自身の担当と役割の詳細は?